知人の二十歳の息子さんが車でガードレールに激突し、3日目に亡くなられた。
駆けつけられた両親は、テレビドラマを見ているようで信じられなかった……と。
小学校3年生からバレーボールを始められ、社会人選手としても活躍されていた。
今日の葬儀で、中学校、高校の同級生やバレーボール仲間が、弔辞を述べられた。
強い絆で結ばれた友達、仲間であった思い出が語られ、突然の別れにくやし涙を……
500人もの会葬者が涙を誘われ、あちこちで嗚咽が漏れた。
「桜の花がいつもより早く散り行くように、
最愛の息子が二十歳で人生を駆け抜け別れの日を迎えました。
親の願いのとおり、明るく活発で責任感が強く、たくさんの友人に囲まれた息子に育ってくれました。
今年の6月から、スポーツトレーナーをめざし、海外留学する予定であった矢先の別れ。
心のこもった弔辞をいただき、改めてこの子の親で本当によかった。私たちの息子に生まれてきてくれて本当にありがとうと言いたい。
小学3年から実業団まで続けたバレーボール。
大好きなカラオケでは、盛り上げ役に。
スキーやスノーボードも得意でした。
甘いものも好きで、プリンやケーキもよく食べていました。
尽きることのない息子との思いでです。
この思い出とともに、心を寄せて送ってやりたいと思います。
皆さん、これからも息子がいた時と同じように、遊びに来てください。泊まっていってください。
最愛の息子、有難う、本当にありがとう」。
喪主である お父さんの挨拶。
親子の絆が希薄になっていると言われる中で、これほどまでの親子があるだろうか。
慰めの言葉も見つからない。